2014年5月31日土曜日

採用説明会 Job Fair

国の採用説明会の一環で、九州大学で講演しました。学生に興味を持ってもらう意味でも、自治体でも積極的にやったらどうかと思いました。
As a series of the Japanese government job fairs for university students, I have made a presentation at the Kyushu University. In order to receive the interests of students, local municipalities had also better to hold a job fair event likewise.

2014年5月26日月曜日

【書評】世界経済を破綻させる23の嘘(ハジュン・チャン著)

本書は、ケンブリッジ大学の経済学者である著者が、自由市場主義経済の通説に疑問を呈し、より良い経済システムのあり方を提示するもの。その具体化の方法や妥当性の検証は別として、よく言われる主張に対して立ち止まって考えるきっかけを与えてくれる意味でオススメの一冊。

<ポイント>
  • 自由市場なんて存在しない
    • 市場の境界は客観的な科学で決まるのではなく、政治的に決まる
    • 市場における生産者、生産方法、販売方法についての規制は、むしろ強まっている(汚染・CO2排出量の制限など)
    • 規制を廃止すべきという主張=「金のある者にその領域でより大きな力を与えるべき」「その規制法によって守られる権利を認めない」
  • 規制は、人間の知的能力の限界から、活動の複雑さを制限し、より良い決定を下せるために必要なもの
    • 政府は市場参加者よりも市場をよく知る必要はない
  • 企業の自由を制限するのが経済にも企業にも良い場合がある
    • 企業活動を利する規制(希少資源の保護や生産性を長期的に高める職業訓練の義務付け)がある→重要なのは規制の量ではなく、その目的な内容
  • 政府は企業・産業を勝利に導ける
    • 日本では「審議会」を通じてビジネスリーダーと情報交換
  • 今なお計画経済の世界に生きている
    • 政府による研究開発、インフラ整備への投資、指示的計画(投資、整備、輸出などの目標を設定し、民間セクターと協力して達成しようとする計画)、部門別の産業政策、国営企業の計画的運営など
  • 大きな政府こそ経済を活性化できる
    • うまく設計された社会保障制度→労働者に第二のチャンスを与える→人々に変化に対して前向きに→速いスピードの経済発展を可能にする
  • 経済を成功させるのに優秀なエコノミストなど必要ない
    • 日本の経済官僚は法学部出身
    • 経済を失敗させてきた自由主義経済学ではなく、”ほか”の経済学(「市場の失敗」や「厚生経済学」。ピグー、アマルティア・セン、スティグリッツらによって発展)が必要
  • 脱工業化時代は幻想でしかない
    • 製造部門の生産性が急激に上がったためサービス部門の雇用割合が増えており、生産システムの製造業部門の重要性は落ちていない
    • サービスでは輸出収入が減少→国際収支問題に直面し生活水準の低下&先進技術を買う力の減少→経済成長のスピードが落ちる
  • インフレを極端に抑え込もうとしてきた結果、むしろ投資を減少させて成長を減速させてきた
    • インフレは低レベルから中レベル程度までは危険はものではない
  • 金融市場の効率はむしろ悪くしないといけない
    • 金融デリバティブなどの効率のよい金融イノベーションは、金融資産の流動性を高いものに→所有者はあまりにも速く変化に反応→企業の長期的発展に必要な「辛抱強い資本」を確保するのが困難に→金融取引税のような効率を意図的に悪くする規制が必要
  • 株主の利益を最優先する企業は発展しない
    • 株主は最も身軽な利害関係者→特に小株主は、短期的利益による配当を最大にする戦略を好む→長期的投資、再投資に回せる利益剰余金を減らすことで、会社の長期的な成長力を弱める
  • 国際的な賃金格差が生じる最大の理由は、生産性の違いではなく、移民抑制政策のため。
  • ここ30年間アフリカが停滞している真の原因=強制的に導入させられた自由市場政策
  • 企業の国籍=なお研究開発・戦略決定などの最重要活動をどこで行うか決める鍵
    • 買収にあっては国籍に加えて、買い手企業の特定事業の実績買収する会社への長期的なコミットメントの強さ等を考慮すべき
  • トリクルダウン理論は成立しない(富は貧者にまでしたたり落ちない)

2014年5月20日火曜日

薔薇とエコ Roses and Eco

バラが満開のため、農事センターにピクニックしに行きました。その後は、環境ミュージアムのイベント東田まつりに。天気も良く沙羅もはしゃいでしました♪
We have been on a picnic in Kitakyushu Agricultural Center for the full blossom of roses. Afterwards, we joined the event at Environment Museum as well as Higashida festival - Sarah was romping around under the good weather :-) 

<農事センター Agricultural Centre>











 <環境ミュージアム・東田 Environment Museum, Higashida>





2014年5月16日金曜日

【書評】国家はなぜ衰退するのか―権力・繁栄・貧困の起源(上・下)(ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン著)

世界にはなぜ豊かな国と貧しい国が存在するのか、本書は、政治・経済上の「制度」による違いがその理由であることを古代ローマから、マヤの都市国家、中世ヴェネツィア、名誉革命期のイングランド、幕末・明治期の日本、ソ連、ラテンアメリカとアフリカ諸国、現在の中国といった広範な事例を用いて説明するもの。
 これからの日本を考えると、既得権益に縛られずに、世の中のニーズに応じた創造的な技術・仕組み・取組みが自由活発に進められる社会により良く変えていくことが重要で、政治・行政としてもその基盤を作ったり、後押しすることが役割になろうと感じました。
 今後の日本、また世界を考えていく上で必読の良書です。ちなみに、筆者は同じヨーク大学・LSE出身の政治経済学者で親近感があります。

【ポイント】

・豊かな国には自由で公平、開放的な経済制度があり、技術革新・創造的破壊による持続的な発展のインセンティブがある(一方で、権力者が国家を食い物にして民衆から収奪する仕組みあり)。また、法の支配、民主主義、多元主義といった政治的基盤がそれを支えている。

・日本の明治維新とその後の経済発展は、イギリス名誉革命、フランス革命と並んで偶然性も相まった稀有の出来事。

・現在の中国の急速な発展も、既存技術の導入などに留まっており限定的で、政治的な開放がなされていない統制的な経済制度では、長続きしないのが歴史的な必然。

・あくまで制度という人間によって左右できるものが主要因であることは楽観的、一方で、人の問題であるがゆえ一度形作られた制度は硬直的でなかなか変わらないことは悲観的(奴隷制、植民地時代の制度が未だに残っているアフリカ、南米など)。

・これまでの国際機関や開発機関による「開発援助」は往々にして途上国の時の権力者を肥太らせ、また国際機関から現場に至るまでに幾重にもピンはねされるために、真の援助が必要な大衆には届かず、必要な制度を作るにも至っていないのが現状。一方で、何もしないよりは何かした方がマシなのも事実。

2014年5月15日木曜日

PCB処理 期限内処理を(NHKニュース)


変圧器などの絶縁用の油に使われていた、有害なPCB=ポリ塩化ビフェニルの処理が遅れていることから、環境省は全国5か所の施設で受け入れているPCBを含む製品の種類などを見直し、平成37年度までに処理を終えるとする新たな計画案をまとめました。
この計画案は、13日に開かれた有識者の検討委員会で了承されました。
PCBは、変圧器などの絶縁用の油に使われていましたが、皮膚炎などの健康被害が相次いだため、製造や使用が禁止され、全国5か所の施設で無害化する処理が進められています。
環境省は当初、平成27年度中に処理を終える計画でしたが、作業環境の安全確保などに時間がかかったため、進ちょくが大幅に遅れていて、国際的な条約で求められている平成40年までに処理が終わらず、最も時間のかかる施設では平成49年度まで続く見通しになっていました。
環境省がまとめた新たな計画案では、東京・江東区、愛知県豊田市、大阪市の施設で処理することができない、大型の蛍光灯などに使われていたPCBを含む部品は、北九州市と北海道室蘭市の施設で受け入れるなどして処理の迅速化を図り、平成37年度までにすべての処理を終えるとしています。
施設のある自治体からは一刻も早く処理を終えるよう求められていて、環境省は、迅速な処理に努めることにしています。
====================================

有害なPCB=ポリ塩化ビフェニルの処理をめぐり、環境省が、北九州市内での処理期間を9年間延長することなどを盛り込んだ新たな計画案を13日にまとめたことについて、北橋市長は「国は北九州市が示した受け入れ条件を確実に実施し期限内に処理することが重要だ」と述べました。
PCBは、変圧器などの絶縁用の油に使われていましたが、カネミ油症などの健康被害が相次いだため製造や使用が禁止され、北九州市若松区など全国5か所の施設で無害化処理が進められています。
当初の計画では、来年度までに処理を終える予定でしたが、作業が大幅に遅れているとして、環境省は、若松での処理期間の9年間延長を打診し、北九州市は、先月、受け入れを表明しました。
これを受けて環境省は13日、当初の計画を10年延長し、平成37年度までに全体の処理を終えるという新たな計画案をまとめました。
これについて北橋市長は14日の会見で「期限内に安全に処理を終えることが重要で、国には、市と定期的に協議の場を設けるなど北九州市が示した条件を確実に実施してほしい」と述べました。


九州一周旅行⑥(長崎) Round KYUSHU Trip #6(Nagasaki)

最後は、長崎でのんびりしました。沙羅もおじいちゃん・おばあちゃんと一緒にいられて幸せそうでした♪
Finally, we have relaxed at home in Nagasaki. Sarah looked so happy staying together with her grandpa and grandma :-)















長崎浜屋 Nagasaki Hamaya>





2014年5月13日火曜日

九州一周旅行⑤(鹿児島) Round KYUSHU Trip #5(Kagoshima)

九州の南、鹿児島は気候も温暖で、温泉もあり、美味しい食の宝庫でもあります。沙羅は何より温泉が大好きになったみたいです♪
Kagoshima, the south part of Kyushu, has warm climate, many onsen and a full of delicious foods. Among them, Sarah came to love onsen :-)

【霧島 Kirishima】
藤まつり Japanese wisteria festival>









【鹿児島 Kagoshima】

























 【指宿 Ibusuki】