本書は、国家公務員、地方公務員の働く指標を示すという触れ込みですが、むしろ多分にステレオタイプ化した各公務員のお悩みなるものを指摘し、その生きがい・目標を「べき論」で語るという、週刊誌的な内容です。
(そういった役割が期待されてのことかもしれませんが、元官僚という触込みの本にありがちな、斜に構えた根拠の薄い決めつけ的な批評本で、その意味でこの本自体がある種の典型(ステレオタイプ)を表しているのかもしれません)。
基本的に深みはありませんが、気晴らし程度に読んでみると、人によってはもしかしたら共感できる面、または参考になる面もある"かも"しれない、といったところでしょうか。
<内容>
○キャリア官僚の誇りはどうすれば保たれるのか?
・・・政治との関係が劣位で、ブラック企業並みの労働悪条件だが、有望な文系最強職業→最低10年位は経験を積んでから辞めるべき
⇒自己啓発のポイントは、①資格を取る、②専門知識を権威付けする(本を書くor博士号を取る)、③幅広い人脈を築いておく & 出向中・海外赴任中に、よくリフレッシュ
○ノンキャリア国家公務員の本当の悲哀
・・・出世する途も閉ざされている割に徒弟制度や予算庶務で苦労が多い。優秀な人材を出世させる仕組みを設けるべき
○日本で最も中途半端なエリート-都道府県職員-
・・・高学歴の割に給料も昇進も中途半端。内部での昇進基準が不明確で不安なので、明らかにすべき
○高学歴者が殺到する市町村職員の将来性は?
・・・やる気のない職員と町おこしに奔走する職員の両極端。地域の専門家として、首長になる覚悟で仕事すべき
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