2014年6月19日木曜日

【書評】 日本企業は何で食っていくのか(伊丹敬之著 2013年)

本書は、2008年からの日本は、終戦、オイルショックに次ぐ「第三の敗戦」とも言うべき厳しい状況にあり、日本企業にとっての今後の成長分野を示すものであり、そのキーワードは以下の6つ。詳細な分析というよりも俯瞰的な提言/コラムと理解すべきで、一つの考えとして参考になります。

①電力生産性 
 (電力危機を踏まえれば、電力1kWh当たりの付加価値が高い産業が生き残る)

②ピザ型グローバリゼーション
 (国内空洞化ではなく、企画開発など中枢部門が国内に残る海外展開)

③複雑性産業
 (複雑な製品や複雑な工程、複雑なサービスの展開:そのための技術基盤、ノウハウ、オペレーションを持っている分野)

④インフラ産業
 (電力、鉄道、水道などの海外展開。ハードだけでなく、社会インフラシステム全体の設計・施工とシステム運用を一体として展開)

⑤中国
 (世界最大の市場。さらに中国での開発基地という分業は、優秀な中国の人材確保というプラスの面も

⑥化学
 (産業科学は物理から化学へ。不要物を価値のあるものに変える、あるいは最低限として有害であるものを中和する化学は、環境、エネルギー、健康分野にとって重要)

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