2011年12月3日土曜日

【書評】永遠の0 [ゼロ] (百田 尚樹)

この文庫を読むと、第2次世界大戦時の日本の詳しい状況、現在に繋がる日本の指導層の決断力、そして今回の震災時にも見られた日本人の強さと優しさに思いが至ります。作者の文章にも人を引き込む力があり、一気に読めてしまいます。

若い頃に知覧にある特攻平和会館に行った時、自分と同い年かもっと若い年で特攻隊として突撃した人達の遺品に触れて、いたく感動して号泣していたのを思い出しました。あの時は、母親や家族を想い、達筆な遺書をしたためた若い人達は純真で優しく潔い強さを持っていたのだろうと感じましたが、だからこそ残酷だとも思います。子どものためにも、そんなことは絶対にしちゃいけないんだと、改めて強く思います。

そして、いつの時代にも、有事の際にも平時の際にも、求められるのは「総合力」、すなわちインテリジェンスを前提にした冷静な分析と決断、スピード感をもった瞬時かつ思い切った対応、そしてその方針に沿って着実に実行できるチームが必要なんだ、と信じて止みません。

読まれることを、強くおススメします。
永遠の0 (講談社文庫)

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