2012年6月4日月曜日

【書評】日本近代史 坂野 潤治



本書は、明治維新から太平洋戦争に至る日本近代史を①改革期⇒②革命期⇒③建設期⇒④運用期⇒⑤再編期⇒⑥崩壊期の6つの期間に分け、歴史をある種のバイオリズムの繰り返しに見立てていて現代への示唆も同時に与えてくれます。

それぞれのステージで抱える課題や陣容は異なりますが、共通しているのは、自らが信じて進むべき正義をかざした各集団が、時に争い時に大同団結をするという権力奪取・維持の歴史ということ。すなわち、
外様藩、下流武士層、藩閥、官僚、自由運動家、財閥、左翼・右翼政党、軍閥などのアクターが、公武合体、尊王攘夷、尊王倒幕、富国強兵、殖産興業、立憲選挙・デモクラシー、ファシズム・大東亜共栄などのスローガンを掲げて勢力闘争を繰り広げてきた歴史とも言えるように思えます。

今の日本は6つのステージのどこに位置付けられるだろうか、そんなことに想いを巡るには適した良書です。


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